偶然

先日のことです。

AmazonMarketPlaceに出品していた本に買い手がついたので、いつものように近所のポストに向かい、レターパックに梱包した商品をポストに投函しようとしたのですが。

(ん?はいらない、、。)

既にポスト内に投函された郵便物が障害となっているのか、私のレターパックは軽く押したくらいでは、ポストの受け口から一部がはみ出たまま。どういうわけか、簡単にポストの中に収まりません。

こんな住宅街のポストでも、中身が一杯になることがあるのかな、といぶかしく思いながら、ごそごそとさらに押し続けているているうちに、はっと思い出しました。

(そういえば、「追跡サービス」の保管用シールをはがしてなかった!)

使われた方はご存知のことと思いますが、レターパックは発送後の郵便物の追跡サービスがあり、これを利用するためには、パック前面にあらかじめ貼られている問い合わせ番号が記載された保管用シールを、投函前に、自分の手元にはがしておかなければならないのです。

今度は引っ張り出す作業です。

2、3本の指でつままれていてポスト内に落下寸前だったパックを、注意深く引っ張り始めます。
時間をかけ、ゆっくりごそごそと。
途中危ういところもありましたが、ぎりぎりのところでポスト内から取り出すことができました。

そしてシールをはがして、再び投函。

すると今度は、なんのためらいもなく、パックはすっとポストの箱の中に落ちていきました。

(こんなこともあるのか)

遠い昔に読んだSF小説のワンシーンを思い出させるような、少し不思議な感覚、なんともいえない明るい気持ち。

そんなものに包まれ、単なる偶然の出来事なのに、来る時には思いもしなかった元気を取り戻して、いつもの道を歩いて家へ帰ることができました。

いつかまた、こんな偶然に出会えるのを楽しみにして過ごしていきたいものです。